大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(れ)396 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人石黒忍の上告趣意について。

所論の犯罪事実については、原審公判廷における被告人の自白の外原審共同被告

人の供述若しくは被害者の始末書が補強証拠として採用されているのであるから原

審は被告人の自白のみによつて犯罪事実を認定したものではない。論旨中には、右

「始末書の記載により」とあるだけではその内容が不明であるから証拠とならない

との論旨の主張があるが、本件には「旧刑訴法事件の控訴審及び上告審における審

判の特例に関する規則」八条の適用があるので判決の証拠説明としては証拠の標目

を掲げれば足りるのである。それゆえ、原判決は被告人の自白を唯一の証拠として

有罪としたものではないから憲法三八条三項の違反を主張する論旨はその前提たる

事実を欠くが故に問題とならない。また、本件には刑訴四一一条を適用すべきもの

とは認められない。

よつて、刑訴施行法三条の二刑訴四〇八条に従い裁判官全員の一致した意見によ

り主文のとおり判決する。

昭和二六年五月二九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

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